“業務のAI化”という言葉

tomoyuki katoさんのツイート(上記)で発覚しましたが、Twitterのフォロワーが2400人を超えていました。商業用アカウントやbotからもフォローされていますが、一度の発言でNHKホールの6割埋まるほどの人数が聞いているとなるとちょっと驚きですね。ネット時代の良いところでもあり、怖いところでもあります。

フォロワーが多いということは情報が素早く広範囲に広がります。羨望の眼差しでフォローされていることもあれば、不適切な発言を監視されるリスクもあります。影響力とは、本当に気をつけなければいけないことですね。国家資格を持っているのであれば、なおのこと。

tomoyuki katoさんの薬剤師不要論についての記事は「なるほどなあ」と思ったので、是非皆さんも一読してみるとよいかと思います。

薬剤師不要論はなぜ起こるのか – 週刊 薬剤師日記

「業務のAI化」については、まあ無いと言っていいとは個人的に思っています。そもそもが「AI化」という言葉もよくわかりません。

(完全な)AIを用いるということは「その業務を任せる」ということです。AIには強いAIと弱いAIがいますが、AIの特徴は「自己判断を行なうこと」です。単純なパターンマッチングを行なうのは正しくは人工無脳です。よくメディアで意味も理解せずに引き合いに出される「人工知能」というのは、アイアンマンに出てくるJ.A.R.V.I.Sのような、2001年宇宙の旅に出てくるHAL9000のような、そんな「自己判断能力と自己解決能力を持つ人間的思考能力を持った完全な知能である強いAI」ですが、そのような精神の宿ったAIが出てくるのはまだまだ先のことです。

現在広範囲に言われている「人工知能」は「指示された内容の範囲において最適解を表示して、可能であればそれを実行する」というものです。これはあくまで機械的決定であって、そこに「責任『感』」や「倫理『感』」というものはありません。あるとしても人間に理解できる情報として表示する方法が今の所は確定していません。これらはクオリアの問題にもつながるため、人間同士でも難しいものではありますが。

もちろん、最先端の研究で行なわれているAIの研究では人間的倫理観をもたせる実験も行なわれています。しかし、それはあくまで実験であり、「倫理観を持ったAIが家事と仕事を一日の間で同時に行いながら子育てをするには何を根拠に葛藤して、最終的に何を犠牲にする?」というような完全に人間的な、大量の情報を同時進行で思考しつつ個々の倫理観を別々に重さとして評価するようなシステムを作りには膨大な時間とコストが必要です。

医療における判断をAIに任せてしまえば、AIの判断によって死亡または損害を受けた患者の責任を取る「人間」が必要になります。自己の判断において医療行為を行なったわけではないのに、責任のみを取るというようなことを請け負う人間はいないと思いますので、「AIの判断を元に診断する」ということは普通に起こりえますが、AIによる完全代替は無いと思っています。この場合も、ではAIが誤診したときの責任者は非医療従事者であるプログラマになるが、医療的判断の責任は問えるのか?など問題は多くありますね。この辺りは確か世界中で議論があるので調べればいろいろと出てくるとは思いますが。

しかし業務においてAIとの連携は必ず起こりえますし、現在進行系で切り替わっています。それは個人的にも大歓迎ですし、是非とも手の届かないところのフォローに用いていきたいと思います。なぜなら情報というのは常にアップデートされ、新しく生み出され、そして忘れ去られていくものだからです。

結局は業務代行を行なうには、まだ倫理の部分において人間という種族全体の意識が全く追いついていないことになりますので、暫くは人間が責任を取る時代は続くと思います。

人間は感情でできた生き物です。嗜虐心も慈しみも、様々な感情を併せ持つのが人間です。失敗した相手を傷つけたくなるのも人間です。その相手が鉄の箱なら、殴った手が痛くなるだけで何も納得しないのですから、人間はまだまだ発展途上です。

もし、痛みを感じて、懺悔して、許しを請う。そんな感情や精神を持つAIが現れたのなら、きっと人間は満足して、パートナーとして業務をAIに任せる時代が来るのではないでしょうか。

果たしてそれは、AIなのか、人間に近い新しい種族なのか。

やっぱり倫理は追いつきませんね。凡人の頭ではここまでが限界です。

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